- かつら
- I
かつら【桂】(1)カツラ科の落葉高木。 高さ約30メートル。 樹皮は灰色で, 葉は卵心形。 雌雄異株。 春, 葉に先立って紅色を帯びた細花を房状につける。 果実は円柱形の袋果。 材は軽く軟らかく加工が容易で, 家具・彫刻・器具用になる。(2)中国で, 月にあるといわれる想像上の木。 月の桂。~を折る〔晋の郤詵(ゲキシン)が科挙において, 自分の対策を「桂林の一枝, 崑山(コンザン)の片玉」に比して自賛した故事より〕官吏の登用試験に合格する。IIかつら【桂】京都市西京区, 桂川西岸の地域。 桂離宮がある。 ((歌枕))「こよひわが~の里の月を見ておもひのこせることのなきかな/金葉(秋)」IIIかつら【桂】姓氏の一。IVかつら【鬘】〔「かずら」とも〕(1)演劇などで髪の形を変えるために俳優がかぶるもの。(2)さまざまな髪形に人の毛で結いあげたかぶりもの。 ウィッグ。(3)頭髪の少ないのを補う毛。 かもじ。 そえがみ。 ヘア-ピース。(4)蔓草(ツルクサ)・花・羽などを頭に巻き付け, 飾りとしたもの。
「あやめぐさ花橘を玉に貫き~にせむと/万葉 423」
Japanese explanatory dictionaries. 2013.